漫画 その5

日出処の天子

 

最後は、1箱に減らした漫画蔵書の半分を占める山岸凉子先生。

山岸先生だけは、集めたコミックをどうしても捨てられずに、ほとんど残しています。

この時代の少女漫画を読んで、一番驚愕したのが山岸先生です。
心理ジャンルというか、、、様々な人間関係、人間感情、問題、病理を、
とても深いところでえぐり出し、しかしクール・明確に、緻密に、淡々と、
漫画という手法で表すことができる、という事実が、ものすごい奇跡のように思えます。天才とはこういうことをいうんだなあ。と、、、

 

そのようなわけで、私の中で漫画家の頂点に君臨しているのは山岸先生なのです。

  

最初に読んだのは 「日出処の天子」。

高校生の時に文庫で揃えましたが、大人になって完全版で買い直しました。
美しすぎるカラー!!!豪華!!

読後感がものすごくてしばらくガーンとします、1つの人生をつぶさに観察しきったような濃密度。
漫画でここまでの主題を表せるんだなあと、びっくりするのは「火の鳥」「わたしは真悟」に並ぶ、私的3大国宝漫画です。
緻密な心理描写とプロット、高貴な神秘性、それを表すのに最適な洗練された絵柄。
シンプルかつ、美しさの極み。
編集さんにネームも見せず描き切ったそうです。
こうして名作は生まれるんだなあ、、。

 

個人的にものすごく好きなカラー扉絵があって、
(この3巻の表紙になっているものです↓)

弥生美術館で開催された原画展を、ちょうど日本で観ることができ、
この絵の原画カラーを観て、マスターピースの名作を観たのと同じ感激でした。
まさに宗達風神雷神図屏風を観たとき、メトロポリタンでレンブラントを観たときと
同じ状況に陥りました。笑

原稿もどれも綺麗だったなあ、、、カラーも本当に美しかったなあ、、、。
天才のお仕事を生で見れた、最高の展覧会でした。
画集も買いました。

山岸凉子画集:光

山岸凉子画集:光

 

さらに初めて漫画の解説雑誌?を買いました。
インタビューや連載当時の写真など、山岸先生格好よすぎます。

山岸凉子『日出処の天子』古代飛鳥への旅 (別冊太陽 太陽の地図帖)

山岸凉子『日出処の天子』古代飛鳥への旅 (別冊太陽 太陽の地図帖)

 

完全に個人的な趣味ですが、成瀬巳喜男稲垣浩木下恵介、「愛のコリーダ
宗達北斎信貴山縁起に連なる、日本文化史の至宝です!!

まさに現代の国宝絵巻じゃあ、、、。

 

 

 

高校生の時に戻り、その次に読んだのは「アラベスク」 

キリッとした線が印象的で、話の構成も、絵柄も、本当に面白くて困る。笑
浪人中もお風呂で度々読みました。
このおかげで合格したのかというくらい、モチベーションもあがる漫画です。
20代で描かれるのだから、本当にすごいです。
この漫画が当たり前にりぼんに載ってたのかあ、、、。

 

 


 そして(心理)ホラー系にいき、
(楳図先生で免疫ができていたから読めましたが、史上最も怖いホラー漫画達だと思う、、、でも抜群に面白い!!本棚にあるのが怖いくらいだけど手放せないのです。)

パイド・パイパー (ユーコミックス (211))

パイド・パイパー (ユーコミックス (211))

 
わたしの人形は良い人形 (山岸凉子スペシャルセレクション 1)

わたしの人形は良い人形 (山岸凉子スペシャルセレクション 1)

 
天人唐草―自選作品集 (文春文庫―ビジュアル版)

天人唐草―自選作品集 (文春文庫―ビジュアル版)

 

冷徹に描き切る山岸先生。
当時両親との関係にぐるぐると悩むことが多い時期に、この自選作品集たちは
クールな視点をたくさん与えてくれて、最初はもちろん怖くて、
しかし何回も読むとだんだん自分が落ち着くようになるという、、、。
 淡々と話を進められるのが、本当にすごいと感じます。

このあたりについても、インタビューで仰ってるのを読んで、
そうだったのかあ、、、と思ったり。

 

 

その他神話、歴史系にいき、

月読―自選作品集 (文春文庫―ビジュアル版)

月読―自選作品集 (文春文庫―ビジュアル版)

 

 妖精王だけが入り込めず。でもまた後年読んだら違うのかなと思い取ってあります。

妖精王 コミック 全3巻完結セット (白泉社文庫)
 
ツタンカーメン (1) (潮漫画文庫)

ツタンカーメン (1) (潮漫画文庫)

 
青青(あお)の時代 (第1巻) (希望コミックス (311))

青青(あお)の時代 (第1巻) (希望コミックス (311))

 

  このあたり90年代にはスランプもあったとのことですが、

 

 

2000年代、テレプシコーラで名作がまた描かれたのですね。

まさに絵柄、心理描写、サスペンス、すべてがつまった1級贅沢品!!!

漫画の天才が描く絵はこうなるんだなあと思わされる線です。

魅力的な絵。千花のキリッとした表情に何度ハッとさせられたか。
つい真似して描き写したくなるような、美しい絵柄やシーンがたくさんあります。
そして山岸先生ならではのストーリー展開。

最初に一部10巻を読んだ時の衝撃は、手書きの日記に残ってます。すごかった。

二部もかわらぬ面白さ。
なんだろうこの、サスペンス性みたいな、独特の盛り上げ感、美しさ、面白さ。
唯一無二ですね。

 

 

 

絵とカラーも本当に素敵だなあ。
イシスの表紙も妙に惹かれる。綺麗。

イシス (潮漫画文庫)

イシス (潮漫画文庫)

 

 この表紙絵もすごく素敵、可愛い。飾りたくなる絵です。

シュリンクス・パーン―自選作品集 (文春文庫―ビジュアル版)

シュリンクス・パーン―自選作品集 (文春文庫―ビジュアル版)

 

 

 

個人的にメタモルフォシス伝が好きで、時々読みたくなります。笑
のほほん系も面白いですよね。

メタモルフォシス伝 (秋田文庫)

メタモルフォシス伝 (秋田文庫)

 

 

 

 

個人的なホラーNO.1は「押し入れ」です。
これだけは手元にあることに躊躇しましたが、結局持ってます。笑

押し入れ (KCデラックス なかよし)

押し入れ (KCデラックス なかよし)

 

 

 

 

 

レベレーションももちろん読んでいます。

レベレーション(啓示)(1) (モーニング KC)

レベレーション(啓示)(1) (モーニング KC)

 

電子書籍がないので、まだ3巻は読めていません。

早く読みたいなあ。

 

 

住居が落ち着いたら、少しずつ先生の完全版を集めたい。
日本に帰ってまた1冊ずつ読み返すのが楽しみです。