漫画 その4

トーマの心臓

世代は全く異なるが、高校の図書室にあったので何気なく手にとって読んでみて、
本当に衝撃を受けた。びっくりした。

少女漫画ってこういう風にも描けるんだなあという衝撃。
こんな表現ができて、こんな感情を起こさせられるんだなあというびっくり。
読んだことの無い漫画だったので、初めは読み進めるのが大変だった。
リズム、テンポ、空気感、に中々慣れなかった。
しかしあるところから、もはや引き返せないほどにその寄宿舎の世界にどっぷり引き込まれてしまうものすごい漫画。笑

萩尾先生は以下の3つだけ手元に残してある。名作は色褪せないんだなあ。

トーマの心臓 (小学館文庫)

トーマの心臓 (小学館文庫)

 

表題作「半神」のこれもまた1分の隙も無駄も一切ない、短編漫画のお手本のような作品。この長さでここまでの深さのある物語を漫画として描けるのはもはや異常事態。
でも残した理由は「偽王」という作品の絵が妙に好きだからです。
古代神話の漫画化で、博物館に入っても良さそうな雰囲気。

半神 (小学館文庫)

半神 (小学館文庫)

 

ポーの一族も、この大河絵巻感たまらん。高校生の時にいつも夜寝る前に読んで、どっぷり浸ってました。

ポーの一族 文庫版 コミック 全3巻完結セット (小学館文庫)

ポーの一族 文庫版 コミック 全3巻完結セット (小学館文庫)

 

萩尾先生もほとんどの作品を読んだのですが、あるときからものすごい毒に、というか「残酷な神が支配する」 を読んで、あ、もうダメだと思って、急速に興味が離れていきました。なんといったらいいか分からないけれど、これは、救済とも癒しとも違うなあと、若干怒りのような感情も湧き上がる変な状態になり、気持ち悪くなってしまい、これ以降の作品は読めず。あと絵が苦手になってしまった。

多分84年、85年頃の絵が一番好みで、マージナルにも酔わされました。
この辺の短編も美しい登場人物祭りで、本当に綺麗ですよね。
でも結局手元に残ったのは上記の3タイトルでした。

 

 

◆バナナブレッドのプディング

萩尾先生に出会ったことで、この時代の漫画を読み始めるように。

大島弓子先生も、綿の国星や鯖シリーズなどなど、いろいろ読みましたが、
こちらを手元に残しました。

 

不思議なのは、最初に読んだ時はうまく入り込めず、しばらく置いてあって、
時間が経って2回目を読んだらものすごくはまったという。笑
衣良ちゃんかわいい。岡崎京子も引用していたなあ。
特別な時代の、特別な感情を切り取っている、読むと不思議な郷愁が浮かんでくる、
とても不思議な作品。すごい。
漫画が人に起こさせる色々な感情が、すごい。

バナナブレッドのプディング (白泉社文庫)

バナナブレッドのプディング (白泉社文庫)

 

 

空の食欲魔人

川原泉先生も同じく。

嫌なことがあったとき、イライラが止まらない時に読んで、
のほほーんとさせてもらっていた。
清涼剤のような効果があるので、このほかにも数タイトル残してある。
ストレス社会にとてもおすすめである。
このあたりの時代に描かれた単行本はハズレなしの、最高のほほん漫画です。

空の食欲魔人 (白泉社文庫)

空の食欲魔人 (白泉社文庫)

 
中国の壷 (白泉社文庫)

中国の壷 (白泉社文庫)

 
甲子園の空に笑え! (白泉社文庫)

甲子園の空に笑え! (白泉社文庫)

 
バビロンまで何マイル? (白泉社文庫)

バビロンまで何マイル? (白泉社文庫)

 
笑う大天使 1 (白泉社文庫)

笑う大天使 1 (白泉社文庫)

 
美貌の果実 (白泉社文庫)

美貌の果実 (白泉社文庫)

 
ブレーメンII 1 (白泉社文庫)

ブレーメンII 1 (白泉社文庫)

 

 

◆合葬

杉浦先生も、漫画で表す空気感と時代感がすごい。

最初に読んだのは合葬で、この漫画もリズムとトーンに慣れるまで中々入り込めないけれど、ある深度までいくと、もはや抜け出せず、2枚見開きの、どうしようも無い感情、まるで幕末に飛ばされて、目の前で見させられているような、異様な臨場感がある、ものすごい漫画でした。

 

合葬 (ちくま文庫)

合葬 (ちくま文庫)

 

 百日紅も清涼剤漫画。

ギスギスイライラには、この杉浦先生の好きな「人間一生糞袋」感満載の
からっとした江戸世界を読んで、さわやかに気分転換できます。
北斎先生かっこいい。渓斎英泉の頽廃浮世絵が好きだったので、
この漫画に登場人物として出てきたときは、だいぶ嬉しかったです。
よい話!

 あとは捨てきれずに

百物語 (新潮文庫)

百物語 (新潮文庫)

 
二つ枕 (ちくま文庫)

二つ枕 (ちくま文庫)

 
ニッポニア・ニッポン (ちくま文庫)

ニッポニア・ニッポン (ちくま文庫)

 

このあたりも残してあります。

こんな漫画を描ける人は他には誰もいなかったのになあ、、、。